マチエールを意識して絵を描いていますか?絵肌で作品が個性的に!
目次
マチエール
皆さんはマチエールを意識して絵を描いていますか。
なんて偉そうなことを言っていますが、私自身、美大や絵画の専門的な教育を受けたことがないので、数年前まで「マチエール」という言葉さえ知りませんでした。
マチエールって何?となるとテクスチュアって何?ってことになりますが、なんだか問答のようになってしまいますね。
私的に勝手に思っているのは、
マチエールとは「絵肌」絵の表面の凹凸やザラザラ感など。
テクスチュアとは画面の触感や質感など。
なんだかどっちも同じようなもんだと思ってしまいます。
こんなこと書くと、しっかり勉強した方からお叱りを受けるかと思いますが、無知な奴だとお許しください。
マチエールのある作品の方がウケが良い
数年前にマチエールを知った私は、アクリル絵の具を厚く盛ったり、パレットナイフで線をつけたりなどしていましたが、最近はモデリングペーストやジェッソでキャンバスに仕込む。また絵の具を直接キャンバスに出して、グランドローラーでゆるく広げるなどして、マチエールを出しています。
そうしてできた作品の方が、私が店頭で販売しているものに関しては、売れ行きが良い気がします。
この作品は空の部分にアクリル絵の具を多めに出し、ローラーでなめしながら描いたものです。
ローラーの跡が程よいマチエールになっていることが解ると思います。
空の部分を単にグラデーションで表現するよりも、こうしてマチエールを生かしたほうが雰囲気が出て、お客様の受けもよいです。
その場でマチエールの説明をすることによって、作品に特別な価値感を持っていただき、販売になったことが何度かありました。
私のマチエールの出し方
上の作品は、キャンバスに直接絵の具をだして、ローラーで均したものですが、ジェッソで下地に凹凸を付けておいて、その上に絵を描いても面白い表現が出来ます。
これもジェッソの粘性が弱い場合は、モデリングペーストなどを使っても、おもしろい表現が出来たりします。
注意すること
注意することは1点だけですが、構想を練ってから手早く行いましょう。
ジェッソもモデリングペーストも水分が少なくなってからもローラーでなめしていると、凹凸がどんどんなくなってしまいます。
そしてただのキレイな下地になってしまいますので、手早く様子を見ながら行いましょう。
もし乾きすぎるようなら、水スプレーを軽くかけて作業しても良いかもしれません。
よろしくお願いします。
ゴッホだっていい感じのマチエール
マチエールが特徴的な巨匠では、ゴッホの「星月夜」なんかチューブから絵の具をそのまま出して塗りつけたような塗り方が迫力あり印象的です。
ゴーギャンは「1kgの緑色絵の具は半kgの緑よりも一層碧だ」とも言っています。
絵の具の量をより多く使い重ねることでより表現が強調されることは、画面に表情が出来、絵肌が強調されるという事だと思います。
マチエールを意識して作品を描くと、絵の具の量はたくさんつかいます。
上に載せた私の作品も、絵の具はキャンバスの上にそのまま出して、必要に応じて足しなたらローラーで表情を付けていきます。
ここでケチると失敗しますので気を付けましょう。
最後に
今回の記事は、マチエールの概念や、やり方・効果など、あくまでの私の私見で行っています。
画家それぞれにいろいろな考え方があると思いますが、よりよい作品を描くため試行錯誤です。
この記事は今後継ぎ足しがあるかもしれないのでよろしくお願いします。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
稚拙な画家ですが、見落としたところが少しでも拾えればよいと思って記事にしました。
これからも微力ですが、皆さんのお役に立てばと思いますの、でよろしくお願いします
washio