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マチエールの作り方ーまたやっちまった失敗のわけ

 

マチエールの作り方ーまたやっちまった失敗理由

マチエールの作り方ーまたやっちまった失敗理由

この記事は自分への戒め。

なんてバカなんだろう同じミスを繰り返す私。

ということで

「自分らしい作風を考えるための備忘録 2支持体によって気をつけなければいけない事」

という記事を以前書きましたが、気をつけなければいけないと思うのは、毎回失敗した後に思う事。

繰り返すミスを無くすためにも、こうして戒める記事を描くことが、自分にとっては大事だと思っています。

 

 

支持体を変える理由

支持体とはご存知の通り、絵の具などを乗せる基底材の事。

具体的にいうと紙だったり、貼りキャンバスだったり、ベニアパネル板だったりと、絵を描くときにその土台となる物。

普段は木枠に貼ったキャンバスを使うことが多いのですが、絵を購入していただく方や、友人の話を聞くと、

「飾る場所によっては額装したキャンバス作品は厚みが気になる時がある」

ということを聞きました。

確かに飲食店などで、お客様の利用するテーブルの壁などに飾るときには、大きさにもよりますが確かに額装したキャンバス作品は気になる。

私も以前ヘアサロンを経営していたときに、お客様の座るセットチェアーの前側の壁に飾る時は、作品の厚みなどは気にならなかったけれど、広くない待合スペースに、厚みのある額縁があると壁からの出っ張りが気になる。

飾る場所を壁の少し高めのところにしても、椅子に座っていて立ち上がるときに気になります。

かといって、人の頭より上に作品を飾っておくのも変な話。

そこで、薄い作品になればその圧迫感も気になる感も減るので、待合スペースに飾る作品は、キャンバスそのまま(額装なし)のものを飾っていました。

自分で描いた絵なので、オシャレ重視で貼っていたのですが、カバーがないものはお客様も気になるようで支持体を紙にして、デッサン額縁に額装して飾ったりしていました。

絵を描く人なら、よくわかると思いますが、デッサン額縁とキャンバス用額縁では、厚みが2倍くらい違います。

ものによっては3倍くらいの厚みなることもあるので、薄めのデッサン額縁は、とてもスッキリ飾ることができて都合が良いです。

そう、賞状を入れる額縁と同じ感じの薄さ加減です。

外食をする時など、店内を注意してみると、やはり薄めの絵画作品が多く見られます。

お客様の動線を意識して、考えているのでしょう、

そこで、紙の支持体に綺麗にマチエールを施すやり方を、今回の記事にしました。

同じ内容が他にもありますが、自分への失敗しない戒めと、大切なことなのでご理解ください。

 

 

マチエールを施すときに支持体の違いに気をつけよう

ここも以前のブログで、しつこいほど書きましたが何度も繰り返すミスのため、今回もしつこいほど書きます。

最近の作品には、ほとんどマチエールを施してから絵を描きます。

(マチエールを施してから絵を描く理由は、以前の記事にも載せましたので、よかったらご覧ください)

自分らしい作風を考えるための備忘録2ジェッソでマチエールを作る

そのマチエールの施し方は以前の記事にもありますが、支持体によって少し手順が違います。

これは試している経験でわかったのですが、私が主に使っているマチエール作りには、比較的柔らかめのジェッソを使っています。

柔らかめのジェッソには、やはり水分量が多く含まれていますので、水分の染み込み方、また染み込む速度によって表現できるマチエールが変わります。

簡単に言うと、ジェッソを使ってマチエールを作る時の、水分の吸い込み速度が早すぎて、思ったものができませんでした。

下地材処理をしてある貼りキャンバスを使っていたときには、全く気にならなかったのですが、紙の支持体を使ったときに変わります。

まあ貼りキャンバスも下地処理していないものだったら、同じ問題が起きたのだと思いますが、処理済みのものを使っていたので気がつきませんでした。

紙の歪みなどは、水張りしたものを使うので問題ないと思っていましたが、水分の吸収量と時間までは考えませんでした。

紙の支持体に柔らかいジェッソを使っても、吸い込み速度が早ければ柔らかいものを使う意味がなく、計算したカタチに近づく前に、ジェッソの粘りが出てしまい失敗します。

これが2枚のマチエールを作ったものです。

水分
を吸収しすぎてシワシワになってしまった

 

程よい水分量で綺麗なラインができた

上の水分吸収が早いものは、凹凸がいつくなりラインが乱れました。

したの程よい水分量のものは、柔らかい綺麗なラインが引けました。

もちろん作品によって両方使いますが、偶然ではなく意図して作れれば、時間も材料も無駄がなくすみます。

よく偶然の美しさなどがもてはやされますが、意図して偶然の美に見せることができる力も大切だと思いました。

 

そして今回は、あくまで作品の脇役であるマチエールですので、計算して作れることが重要でした。

こんな作品を作りたくて、マチエールを引きました。

 

 

紙の支持体にマチエールを作る前に必ずしなければいけないこと

何度も何度も書きますが、紙の支持体にマチエールを作る前に必ず水分を吸収する速度を遅くする処理をしましょう。

具体的に言うと、私の場合マルオカ工業から出ているアク止め下地塗料「あくとる」を使っています。

このあくとるは、パネル貼りした紙にベニアのアクがしみてこないようにするための物。

あくとるを塗ってから、ジェッソでマチエールを作るには、アクどめと水分のお吸収時間を調整するにはもってこいの材料です。

これを貼りキャンバスで何枚も作品制作した後に、紙を使うときにうっかり忘れてしまいます。

まったく自分のうかつさに情けなくなってきます。

紙や、ジェッソを無駄にすることも本当に悲しいです。

繰り返し異なりますが、「あくとる」

最高です。

これだけ書けばもう忘れないと思う・・・・・

今日もこれから紙の支持体処理をします。

これで間違えたら本当にダメやつです。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

これは主に自分への戒め記事ですが、

工夫や経験で面白いものが見つかったらこうして記事にしていきたいと思います。

これからもよろしくお願いします。

washio

 

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