こんにちはwashioです。
自分らしい作風を考えるための備忘録2ジェッソでマチエールを作る
モデリングペーストでマチエールを作っていましたが、粘性が強く立体になりやすい反面その上に具象に近づけた作品を描きたいときには不向きでした。
そこで本来の下地材ジェッソをローラーでひくことによって得る表現を記録します。
目次
ジェッソをローラーをひく
ジェッソをローラーをひく
という事で作品の下地に塗るジェッソを使ってマチエールを土台にして作品を描きます。
モデリングペーストとジェッソの違い
目的の違いを簡単に考えると
モデリングペースト
粘性が高く立体を作りやすい
支持体の凹凸や歪みをカバーしやすい
激しいタッチを作れる
ジェッソ
支持体の目止め
絵の具の定着をよくする
発色をよくする
また最近はカラージェッソというものがあり、目的の色のついた支持体を一気に作れる
主にこんな違いがあります。
利用するアーティストによっては もっと色々な効果がそれぞれあると思います。
ジェッソの粘性の低さを利用する
繰り返しになりなすが、モデリングペーストに比べジェッソの方が粘性が低い。
その分穏やかなマチエールを作る事ができ、そのお上にやや細密な表現ができます。
ローラーを使ってジェッソでマチエールを作る
モデリングペーストに比べジェッソは粘性の低い分、ローラーを使って広げると自然な盛り上がった線が綺麗にできます。
ローラーの引き方、方向によっても色々な線や盛り上がりができます。
しかし意外と繊細な仕事でジェッソをキャンバスに乗せたときに
ジェッソの分量
ローラーで伸ばす回数
などにもよって出来上がる表現はかなり違ってきます。
3点のジェッソをローラーで広げた画像です
①〜③の順にジェッソの分量を増やしています。
当たり前ですが、ジェッソの分量が多くなるほど凹凸が大きくなります。
凹凸を大きくしたいならもっと粘性の強いモデリングペーストを使った方が良いと思いますが、モデリングペーストを使うと凹凸の先がもっとトゲトゲしくなるので、
その上から絵を描くのがやりにくくなります。(washioの場合)
ですのでこれを下地と考えて、上に描くものを想定してジェッソの分量を考えると良いでしょう。
その他注意点
上記にジェッソの分量のことを書きましたが、他にも注意するものを記録します。
- ローラーで伸ばす前の作業
- ジェッソを広げる時のローラーを動かす回数
- ジェッソの種類
忘れがちなポイントなので記録しておきます。
ローラーで伸ばす前の作業
ジェッソをキャンバスの上に載せて伸ばす際に、ジェッソを乗せたままいきなりローラーで伸ばすのは良くありません。
ローラーを動かす回数のところでも記しますが、あらかじめペインティングナイフ等で厚みを均一に広げてからローラーを使います。
ローラーでマチエールを作るということは、ローラーでジェッソを伸ばすという考えではなく、あくまでローラーを使って綺麗なマチエールを作るという意識が大切です。
出したまま偏ったジェッソをを伸ばすのに、ローラーをなん度も動かしているとジェッソの水分が減ってきて、綺麗な凹凸ができません。
だんだん凹凸が低くなり平に濡れればまだ良いのですが、細かいツノが立ったようにザラザラな表面になります。
しかしそれを利用した作品を作るのでしたらそれもありです。
なんとなく作品の深みが出た気がします。
ここまでちりめん状に細かいと、逆に絵の具を載せるのにそれほど邪魔にはなりません。
ジェッソを広げる時のローラーを動かす回数
上に記してしまいましたが、ジャッソの感想と共に表情が細かくなってしまい目的とは少し違ってしまいました。
しかし仕上げる作品によってはこれもありだと思います。
平な面に絵を描くよりもなんとなく奥行きや雰囲気が感じられるようになりました。
もちろん作品の題材によりますけれど・・・
ジェッソの種類
描く画材メーカーからジェッソが販売されています。
同じようで使ってみるとかなり違う事がわかります。
色味はもちろんのこと、ローラーで広げるときに生まれる凹凸や、乾燥させた時のジェッソの痩せ具合など随分違う気がします。
現在使用しているジェッソ
現在私が使用しているジェッソの紹介をします。
リキテックスの胡粉ジェッソがとても使いやすく、表現がしやすくて気に入って使っています。
スタンダードなジェッソに比べて独特の自然な感じ、角が出過ぎない、ローラーが動かしやすい。
など使っている私にとって数えきれないほど気に入っている部分がたくさんあります。
これはあくまでも私が使いやすいということなので、ご了承っください。
でも実験の価値はあると思います。
ジェッソの使い方や注意、また使いやすいジェッソの件を記録しました。
次回は支持体によって気をつけなければ生きないこと
を記録したいと思います。
記録記録と連呼しますが、これが一年後にあのときにこんなことを思いながらこんな画材を使って、こんな悩みを抱えていた。
これを確認することは自分の成長に大いに役立つと思っています。
もちろん共有できる方がいれば、嬉しいです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
washio
関連した記事もどうぞ
-
-
自分らしい作風を考えるための備忘録2マチエールとは何?
自分らしい作風を考えるための備忘録2マチエールとは何? こんにちはwashioです。 自分らしい作風を考えるための備忘録2マチエールとは何? 今日はマチエールについて記録をしていきます。 ...
続きを見る