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自分らしい作風を考えるための備忘録2支持体によって気をつけなければいけない事

マチエールを使った絵画自分らしい作風を考えるための備忘録2支持体によって気をつけなければいけない事

マチエール作りで、支持体によって気をつけなければいけない事

こんにちはwashioです。

今日はローラーを使ってジェッソのマチエールを作るときに支持体によって気をつけなければいけない事を記録します。

ここまでは、木枠に貼ったキャンバスにマチエールを作る話をして来ましたが、紙にジャッソでマチエールを施そうとするときは、注意が必要になります。

ご存知のように紙は水分を含むと伸びてて、波打ってしまうことがあります。

もちろん紙を使う方はパネル貼りをして、制作をし始めると思いますが、作品のサイズにもよりますが大きいサイズでジェッソをのせてローラーを使うと、水張りしてピント張った紙も、再び波打ち始めます。

波打った上にローラーを引くとキレイなマチエールにすることが大変困難になります。

そこでもうひと工程加えてキレイなマチエールを作る方法を記録します。

紙の波打ちを防ぐ方法

パネル貼りをしている紙でも、水分の多いジェッソを塗る作業に時間がかかるとだんだん波打ってきます。

今回はローラーを使ってマチエールを作るということです。

ですので紙が波打ち始める前に、マチエールを完成させないと綺麗に出来上がりません。

紙の波打ちを防ぐ方法と書きましたが、

綺麗なマチエールを作るために髪が波打つ時間を遅らせるという方が良いかもしれません。

 

アクどめ下地塗料を塗る

私がいくつか試してみて、アクどめ下地塗料が適していると考えました。

試したものを簡単に箇条書きにします。

  • ジェッソを塗る
  • アクリル絵の具を塗る
  • アクどめ下地を塗る

ジェッソを塗る

スタンダードなジェッソを塗ってから乾かして、再びリキテックス胡粉ジェッソそ塗ると、ジェッソから浸透する水分のせいで髪が波打ち始める時間が早い。

アクリル絵の具を塗る

アクリル絵の具を塗ってから乾かし、リキテックス胡粉ジェッソを塗る。

比較的浸透も少ないし波打ち始める時間も遅いが、一度塗りでは薄く3層くらい塗らないと全体に均一に塗れない。

アクどめ塗料を塗る

現在ではこれが1番おすすめですが、マルオカ工業のアクどめ下地塗り材

「あくとる」

です。

これは木製パネルに髪を水張りする方はご存知かと思います。

シナベニアのようにアクやシミが出にくい木製パネル以外を使うと、時間と共に木製パネルからアクが滲み出てきてきます。

またパネルから紙をを剥がしたときに、裏がアクで茶色く汚くなってしまいます。

それを防ぐために紙をパネル貼りする前にこの「あくとる」を塗ると防ぐ事ができます。

 

アクどめ下地塗り材がおすすめ

下地塗り材あくとる

 

今回はそのアクどめ下地塗り材を塗ることによって、紙の波打ちを遅らせる事ができました。

パネルはA2サイズ42cm×59.4cmの大きさです。

(小さめのパネルに施術する場合は神の歪みはそれほど大きな問題にはならないと思いますが、大きくなると波打ちも大きくなり作業が難しくなります)

アクリル絵の具を塗った時よりも、一発で綺麗に全体に塗る事ができます。

そして上からリキテックス胡粉ジェッソを塗った時も紙を波打ち時間をかなり遅らせてくれます。

 

ジェッソを塗った紙

ジェッソを塗り終わりましたが紙は波打たない

塗り終わった状態

塗り終わってしばらくしてから髪が波打ち始めました

乾燥しはじめる

乾燥するにつれて波打ちは消えていきます

乾燥したパネル

一晩起きて乾燥すると綺麗なマチエールの紙が完成

 

画像の通り、ジェッソを紙の上に置きローラーで綺麗にマチエールを作り終え、しばらくしてから水分を含み始めた紙が波打ち始めました。

そして、一晩放置して完全に乾いた後は綺麗にしわも波打ちもない状態に出来上がりました。

 

 

 

ほんのちょっと注意すること

四隅までしっかり塗りたいと言うときは、塗り終わった後にパネルの下に下駄をはかせましょう。

そうしないと結着力の強い塗料のために下に引いたものとくっついて離れません。

新聞紙付きのパネルになってしまいます笑

 

四隅までジェッソを塗ったパネル

四隅までしっかり塗ると下にタレてきます

 

下のものにつかないように下駄をはかせる

下駄をはかせないと新聞付きのパネルになる

 

 

今のところ

 

このやり方は、私ならではのマチエールを紙に作るために使った材料です。

今のところこのあくとるは、塗り終わった後も紙の表面たしっかり固めにしてくれて、その後上に画材を塗るときはストレスなく作業ができます。

しかしこれは個人の感想ですし、現在たくさん出ている画材を全部試したわけではないので、今後もっと仕事がしやすかったり簡単にできるものを見つけたら記録していきたいと思います。

 

 

まとめ

紙に作品を描く場合、サイズが大きくなればなるほど絵の具のように水分を含んだものを使う場合、紙が波打ってしまいます。

乾けばまた元に戻るので、どんどん描きすすめていけば良いのですが、今回のように下地をローラーで作りたい場合は、ローラーをひいている時は画面が平になっていないと思い通りのマチエールを表現した下地ができません。

これも紙が小さいものなら、波打ちも小さいのであまり影響がないのですが、繰り返しになりますが大きくなるほど歪みが大きくなります。

ABサイズならB4くらいの大きさ以上のものは、今回のような処理をしたほうが良いと思いました。

 

色々なやり方がありますが、他人がやったことをそこから試していくと時間の節約になります。

今回の私のやり方も、役に立つようでしたら是非参考にしてみてください。

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。

washio

 

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