昨年の初夏に、自宅の近くに、丸山珈琲軽井沢バイパス店ができました。
これはその時のお話しです。
軽井沢の静かな森の中に、またひとつ素敵なカフェが誕生しました。
「丸山珈琲」の新しい店舗──そのオープンに先がけて、近隣住民にだけ届けられた一通の招待状。
私は偶然その葉書を受け取り、半ば好奇心から応募しました。
そして忘れかけていた頃、当選のメールが届いたのです。
妻と二人で行ければと申し込んだのですが、当日はあいにく妻が来られず、私はひとりでその扉をくぐることに。
少し気後れしながらも、「自分を少し変えたい」という気持ちが背中を押してくれました。
目次
初めての新店舗、ひとりの時間
新しいお店に到着すると、スタッフの方が外まで迎えに出てきてくださり、とても丁寧なご案内を受けて静かな席へ。
メニューは正直あまり分からないまま、コーヒーとガレットを選びました。
店内は落ち着いたインテリアに、おしゃれなお客様たち。
少しだけ緊張しながらも、その空気感に自然と馴染んで、景色を眺めながらコーヒーの香りを楽しみました。
この日、私は1時間ほど、ひとりでゆっくりと過ごしました。
普段はあまり一人でカフェに行かない私にとって、それは少し勇気のいる体験でもありましたが、驚くほど穏やかで心地よい時間になりました。
帰り際、「お会計を」と尋ねると、「本日はご招待ですので」と微笑まれ、お土産までいただいてしまいました。
森を抜けてたどり着く、新しい場所
新店舗は、私の自宅から車で3分、歩いても15分ほど。
林をくぐり、鳥の声に耳を澄ませながら歩ける、ちょっとした散歩道の先にあります。
途中には軽井沢らしいお洒落なお店やカフェが並び、高級車が静かに停まっている──
観光地としての今の軽井沢らしい風景です。
昔の静かな町並みを思い出すと少し寂しさもありますが、それでも素敵なものが増えるのはやはり嬉しいことです。
私と丸山珈琲の出会い
私が丸山珈琲を初めて訪れたのは、20年ほど前。
軽井沢本店ができたばかりの頃のことでした。
玄関で靴を脱ぎ、暖炉のあるリビングのような空間でコーヒーをいただく。
まるで別荘に来たような感覚で、他のお客様たちも静かに長時間過ごしている──
そんな空間でした。
妻と二人で野鳥を眺めながら、何時間もゆったりと過ごしたことをよく覚えています。
今では夏の繁忙期などは駐車場も満車で、あの頃のような静けさはなかなか得られないかもしれません。
それでも、多くの人に愛されている証でもありますね。
そして、焙煎という旅へ
その後、小諸に3店舗目ができ、焙煎所も併設されてからは、そちらを利用することが増えました。
丸山珈琲の社長さんが書かれた本を読んだことがきっかけで、私はすっかりファンに。
今では、東南アジア方面から豆を取り寄せ、自宅で焙煎して飲むようになりました。
道具を少しずつ揃え、豆の香りや焙煎の加減に一喜一憂する日々。
コーヒーは、ただ「飲むもの」から「暮らしの楽しみ」へと変わっていきました。
終わりに
今回の新店舗訪問は、思いがけず自分自身の“珈琲の原点”を思い出させてくれる時間になりました。
軽井沢の森の中で出会った、新しい一杯。
その香りの奥には、20年前の記憶と、自家焙煎の日々が静かに息づいていました。
この場所、この町がくれる、静かな贅沢。
これからも、そんな時間を大切にしていきたいと思います。
☕ 次回予告?
もしかしたら、この記事を読んでくださった方の中には──
「自家焙煎ってどんなふうにやるの?」
「豆はどう選ぶの?」
「道具は何が必要?」
と興味を持ってくださった方もいらっしゃるかもしれません。
また改めて、私なりの焙煎の楽しみ方についても、ゆっくり綴ってみたいと思っています。
よろしければ、またお読みいただけたら嬉しいです。
わしおほだか



