こんにちは、人生後半になって画家を目指すwashioです。
絵を本格的に始めようとしたときに、私は「まずはデッサンで基本を身につけよう」と思いました。
自己流で絵を描いていると言っても、絵に関する実用書は読みます。
そもそもどんな絵を描きたいのか?のエピソード。
私がこの年になって絵を描きたいと目覚めた時期は2013年でした。
なぜかって言うと、きっかけはかなり軟弱で理由なんですが、この際正直に書いておくことが後に読み返したときに自分のためになると思い記します。
その当時、妻の妹が大ファンだった俳優チャン・グンソクが出演するドラマを、私に紹介してくれたことがきっかけでした。
当時、私はカメラにのめり込んでいて、休みの日は早朝暗いうちから夜は深夜まで。
四季折々の自然の美しい景色を写真に撮りたくて、時間が出来ればカメラを片手に走り回っていました。
そんな時、妻の妹が紹介してくれたドラマは、韓国の「ラブレイン」というドラマでした。
当時私は、韓国に対して少し偏見を持っていたので、あまり見る気はしなかったのですが、監督があの有名なドラマ「冬のソナタ」のユン・ソクホさんということでしたのでなんとなく見てみようかなと思いました。
確かあの「冬のソナタ」というドラマは、日本の韓流ブームを巻き起こしたきっかけだったと思います。
そしてユン監督の撮る作品は、映像の美しさでも定評があったので、カメラ好きの私に妹がわざわざ私に知らせてくれたのでした。
そのドラマを見たときに出演していた女優キム・ユニ役のユナの美しさに衝撃を受けて、こんな女性を自分の手で描いてみたいと。またその物語の中でソ・イナ役のチャン・グンソクが同じ大学の美術学科、ユナが家政学科で、ある時ベンチに座り本を読んでいるユニに心惹かれたイナが、大学の窓から外に目を向けてスケッチを始める。そんなシーンが衝撃的で、同じように魅力的な女性を絵にしてみたい。そんな他愛もないことが私を絵の道に引きずり込んだきっかけでしたが、それが今ではこんなに充実した毎日を送らせてくれるなんて、とても感謝しています。
そのために私は人の絵を描きたいと思いましたが、人の絵とはなんと難しいものなのか実際に描き始めておどろかされました。
そして私が一番最初に手にしたデッサンの実用書はこれでした。
「人物デッサンのすべて」
副題にもこれ一冊で人物デッサンがみるみる上達とありますが、まずは道具をそろえるところから、アトリエ内の光のセッティング、から始まり、技術的なことは「動き」「組立」「解剖学」陰影」「シワ」「遠近法」etc、これ一冊あればデッサンをしていて疑問に思うところはすべて答えてくれる良書です。
絵を描くっことはもともと好きでしたが、そもそも人物画を描こうなんて言うことはありませんでした。と言いうより人物画は難しくてあきらめていました。
それでも人を描きたいと思う気持ちは太古の昔より在る、何とも言えないロマンのようなものなのではとないかと思います。
柄にもないことを言いましたが、描くからには納得のいくように描きたい。人はどう思おうと良い絵が描けた。と思えるようなものを描きたい。
そんな願望をかなり満たしてくれる実用書ではないでしょうか。
また絵が上達するための日常のマインドや実践方法なども紹介してくれているので、本当にこれ一冊あればかなりの所まで行けると思います。
この本のちょっと不満なところ。
これ一冊あればと言いましたが、この本で絵を描くために使っている描画材が、作品例のほぼ全般にわたって「ニューパステル」というものを使っていることです。
この本の内容に感銘して、学ぼうと思った私は、ニューパステルがないために、ターレンスから販売されている「ターレンス カレーパステル」を購入して描き始めました。
もちろん使い慣れていないものなので上手くいきませんでしたが、考え方を学ぶには問題はありませんでした。
後にパステルの代わりに鉛筆を長く削って、その側面を同じように使いながら描きなれていきました。
途中、なんで鉛筆を使ってこの内容でこの本を作ってくれなかったんだろうなどとずいぶん思いましたが、使っている道具は違っても考え方が同じでなので、今ではアクリル絵の具で描いている時もわからなくなると、この本を開くときはと時々あります。
どうしても手っ取り早く、人物画が描きたいと手に入れた本はこれ。
「人を描くのって楽しいね。」通称ヒトカクと呼ばれるサイトがあります。初心者におすすめと紹介される事が多く、ネット掲示板やSNSで「絵をかけるようになりたいんだけど」と質問すると真っ先におすすめされる超有名サイトです。
顔や身体のパーツを丸や三角などの記号で表現したりと、分かりやすい説明が人気ですが、初心者には分からないというページも多いのではないでしょうか。
私もこのサイトから最初は学んだのですが、昭和の人間の私は紙の解説や参考画を見ながら学びたいと思い、この書籍を購入しました。
この本は、アニメを描きたい人に向いているのではと思いきや、人のカラダの基本や動きを、一般の美術指導書とは違った方向から示していて、もっと早くもっともっと、という私にはちょうど良い指導書になりました。
人間のカラダを単純化して人物画として完成に持っていくという教えはとても分かりやすく、いちいち骨格や筋肉を暗記して理解して描くという工程を一気に省いてくれるすぐにでも実践に移したい私のような人にとってはとてもありがたいと思いました。
また手や足、顔、男性、女性と細かいところのコツなどを網羅してあり、人を描くのって本当に楽しいと思わせてくれる一冊です。
このシリーズには、
「人を描くのって楽しいね!衣服編」
「人を描くのってたのしね!顔・頭編」
があります。
こちらも所有していますが「顔・頭編」、ベースの「人を描くのって楽しいね!」と重複する所も多く、「人を描くのって楽しいね!」と「人を描くのって楽しいね!衣服編」二冊あればよいのではないかと思いました。
ちょっと不満なところ。
この本を読んで絵を描いていると言ったら、知り合いの画家さんが、それは絵画じゃなくてマンガだね。と言われましたが、私にとってマンガも絵のうち、最終的に出来上がった作品が人を感動させるものであれば、そこにたどり着く道のりは人それぞれだと思います。
決してマンガを下に見ているわけではありません。絵画を本気で学んでいないように思われてしまうことがちょっと気になりますが、先ほども言ったように、いかなるものも参考に自分の物にしたうえで、最高の作品が出来上がれば他人がなんと言おうと関係ないというスタンスでいることが大切ですね。
もっと動きのある人物画を描きたい。しかも最速で!と思う人はこの本が最適。
もっと生き生きとした絵が描きたい。
今にも動き出しそうな絵がかきたい。
そんな風に思い始めたころにこの本と出合いました。
著者は、イラストコミュニケーションサービスpixivで有名なアニメーターのtoshiさんです。
失礼ながら私はよく知りませんでした(ごめんなさい。)
本屋で見つけて表紙の生きている線に興味をもち、内容を見ると生き生きしたモデルが、ページ中に駆け回っているではありませんか。
こんな形でパースを教えてくれる教本は美術の本ではありませんでした。
それに難しい表現があまりなく、素直に入ってきます。そして細かいところまで手が届く内容で、Q&Aが素晴らしいと思います。自分のわからない所をイメージだけではなく教えてくれたり、人間のカラダの中でよく表現するところ、こう表現すれば魅力のある構図になるところ、などかゆいところまで手の届く内容です。
この内容を完全に自分の物にするのは、かなりの訓練が必要だと思いますが、作品の構想を練るときは作品に取り組んでいる最中でも、必要なところを探して取り込むことができます。とても便利な内容かもしれません。
ちょっと不満なところ。
この教本もそうなんですが、著者がアニメーターということで絵描きの方にはよく言われません(私はアニメーターの方は尊敬しています)。
自分とりこめば、それはどんなものでも力に変わり、満足いく作品につながっていくと確信していますが、現在画家を専業としている方に、それは邪道だといわれると、ちょっとひるんでしまうのです。
しかしひるんでもぶれずに自分の道を進んでいくのがアートだと思うのです。
まとめ
以上私が絵を始めるにあたってそろえた書籍ですが、これは人生の後半戦で私自身が戦っていくためにそろえた近道の地図のようなものだと思っています。
これを近道の地図と言ってしまうと、著者の方々に失礼ですが、特にマンガやアニメから得る物は大きく、ことによるとマンガ家やアニメーターの方々の実力は自分の頭の中で、具体的ないろいろな人物や形、背景までも速攻で描き上げる能力は尊敬に値します。
絵を描くという行為ではみな同じ世界に存在すると思います。
横尾忠則さんは、イラストレーターとして一世を風靡しましたが、1980年7月にニューヨーク近代美術館にて開催されたピカソ展に衝撃を受け、その後、画家宣言をするなど、広い意味で絵を描くという世界の中でも、身を置く場所を変えるというのは、有名な横尾さんとしてはとても勇気のあることでしたでしょう。
自分の力を上げてゆく。
それを第一に考えれば他人の意見は気にならなくなります。