「絵に隠された記憶 熊沢アート心療所の謎解きカルテ」の感想
こんにちはwashioです。
今回は、著者一色さゆりさん
「絵に隠された記憶:熊沢アート診療所の謎解きカルテ」
の読書感想です。
絵を描く人にはぜひ読んでいただきたい小説間違いなしです。
以前に感想を書いた「ピカソになれない私たち」の著者です。
ピカソにを読んでから一色さゆりさんの作品の面白さを知りました。
特に私が絵を描く仕事をしているからだと思いますが、絵を描かない人が読んでもとても興味深く楽しめるストーリーだと思います。
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「ピカソになれない私たち」一色さゆり。独学で絵を描く私が読んだ感想
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内容は、主人公の日向聡子は心理カウンセラーを目指す大学院生。
インターンとしてやって来た「熊沢アート診療所」で様々な悩みを持つ人々と出会い、本人にも気づかない本心や忘れ去られた過去をアートを通じて読み取っていき問題を解決する。
やがて聡子の自分自身の過去を探り始め、驚く事実が解き明かされていく。
そんな内容ですが、私が大変腑に落ち自分の絵の制作にもきっと影響があるのではないかと思わせるところがたくさん散りばめられています。
登場する人物は誰一人絵描きやアーティストはいないのですが、心に残る「絵」という言葉が私のこれからの絵に対する向き合い方をちょった考えさせられた作品でした。
作者の一色さゆりさんの簡単な経歴は以前に記事にも描きましたし、ネットで調べていただければすぐにわかりますが、
東京芸大で学び美術館などでも活躍した本当にアートに精通した方ですので、そういう作家さんが書く小説はしっかりした裏付けがあるためか、とても読み応えがあります。
話の内容はぜひ読んでいただければ良いと思いますが、私が絵に向き合うことを考えさせられたものをちょっとだけ描かせてください。
本屋さんでもなかなか置いていないしKindleにもないのでwashioはAmazonで高く描いました。
目次
その人にとって特別な絵
随所に違う表現で出て来ますが、その人にとって特別な絵
この小説を読みながら、自分の描いている作品はその人にとって特別な絵になり得るのだろうか。
そして自分が描く絵ををの人にとって特別な絵にするにはどうすれば良いだろうかと。
まあ、今は絵を描くことを生業にしているので心底そう思いました。
自分なりに考えた答えを記しますが、それは画家さんそれぞれに違うと思うのでその辺よろしくお願いします。
その人にとって特別な絵とはどう描くの?
この小説を読む前は、見る人がこれいいねー、ぜひ欲しい。
と思ってくれる絵が最高だと思って描いていました。
ようは見る人がいいねーって言ってくれる絵とは、
きっと買ってくれるだろう
きっと売り上げになるだろう
高く買ってくれるかもしれない
そんな邪心だらけの人になってします。
もちろん生業としている以上売れないと話にならないのですが・・・
他人の為に絵を描いてちゃダメ
回りくどくなりましたが、自分の描く作品は、誰かはわからない人がきっといいって言ってくれる絵じゃダメだって。
誰かが欲しいって言ってくれる絵を描かなくちゃと思っていると、
どう描くのが売れそうな絵なんだろう
どんなモチーフがウケるかな
そんなことばかり考えて描いていて自分が本当に絵の中に込めたいものが、金ばかりになっちゃっている。
もちろん現在活躍している画家さんたちからすれば、「自分の表現したいものを描く」
なんて当たり前かもしれないけれど、売れていない画家としてはなんとか売らねばが先行してしまいました。
一色さゆりさんの小説本当に絵を描く人が読むといいよ
話が回りくどすぎて、いきなり本題に戻しました。
アートに精通した方が書く小説は本当に本格的に美術を学んでいない私にとっては、いろいろな角度から参考になりました。
しかも年齢も若くて容姿もとても綺麗ですので、さらに読んでいて楽しいです。
(わーまた違う邪心が出てる〜)
これからも作品を沢山読んでは記事にしていきたいと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
今後とも「軽井沢でアート生活」をよろしくお願いします。
washio