「自分の世界を描きながらも、時々ふと立ち止まって、描くということの“基本”を見直したくなる。今回は、そんな私の日々のトレーニングと、ペットの絵を描く時間について綴ってみました。」
こんにちは。
幻想風景画家の、わしおほだかです。
私は今、自分の世界観を大切にしながら、アクリル絵の具を使って“幻想風景”の絵を描いています。
写実的な構成ではなく、心に浮かぶイメージをもとに、風景を描くスタイルです。
目次
日々のトレーニングの大切さ
独学で絵の道に入りましたが、最初は写実的な絵を描くことからスタートしました。
その影響もあり、今でも時折、写実風の作品を描くことがあります。
オリジナルの画風を深めていくことは、創作の醍醐味のひとつ。
けれど、目の前のものをしっかり観察し、忠実に描く力もまた、画家にとってとても大切な要素だと感じています。
といっても、私は写実画家ではありませんので、必要なのは“高度な写実”というよりも、最低限のデッサン力や色彩感覚を保つこと。
それらは日々、意識してトレーニングしなければ、少しずつ鈍っていくものだと思っています。
私は美術系の学校には通っておらず、専門的に学んだ経験はありません。
けれど、絵を描くことを仕事としている以上、基礎を見直すような時間も、きちんと確保していきたいと考えています。
……とはいえ、実際にはなかなか難しいですね。
目の前の制作に集中していると、ついトレーニングの時間は後回しになってしまいます。
ペットの絵が、学び直しの機会に
そんな中、ときどきいただくのが「ペットの絵を描いてほしい」というご依頼です。
先日も、ワンちゃんの絵のご依頼が入りました。
私は以前犬を飼っていたこともあり、犬や猫の絵をよく描いていました。
その作品をSNSなどに載せていたことがきっかけで、ペットの肖像画を頼まれることが増えてきたのです。
ご依頼を受けると、お客様から写真を送っていただき、それをもとに、アクリル絵の具でキャンバスに描いていきます。
動物の表情や毛並みを生き生きと描くためには、どんなに良い写真があっても、しっかりとしたデッサンと彩色が欠かせません。
特に印象に残っているのは、亡くなったペットの絵を頼まれた時のことです。
「写真を見ると悲しくなるから、代わりに絵を飾って、楽しかった日々を思い出したい」
そうおっしゃる方もいらっしゃいました。
そんな思いを受け取ったからには、ただ似せて描くだけではなく、心を込めて、その子らしさをキャンバスに映し出さなければなりません。
私は描く前に必ず、ペットの名前や年齢をお聞きします。
そして、筆をとる時には、その子がそこにいるような気持ちで向き合っています。
ときには名前を呼びながら、話しかけながら描いていることもあります。
妻には笑われますが、そうすることで、その子の気配や、空気感までも一緒に描き出せる気がするのです。
“描くこと”の原点に立ち返る
こうしてご依頼をいただくたびに、私は技術を維持する大切さを改めて思い出します。
そして同時に、「描くこと」の本質——
“誰かのために心を込めて手を動かす”という、忘れてはいけない姿勢にも、立ち返ることができるのです。
幻想風景という自由な世界を描いていくには、きっとそれだけの支えが必要です。
だからこそ、作風を深めると同時に、日々のトレーニングや心の姿勢も、大切にしていきたいと感じています。
読んでいただきありがとうございました。
今回は私の絵のお話をさせていただきました。
絵のお話、珈琲焙煎のお話。
次回もまたお付き合いいただけたら嬉しいです。

